不都合な真実 その2
引き続き誰も言わない北海道移住の不都合な真実です。前回の記事は主に雪と除雪についてでした。
今回は寒さと空き家について書いていきたいと思います。
寒さについては、我が家は薪ストーブを導入したということで、いったんはスルーしましたが、やはりそこは避けて通れません。
北海道移住の一番厄介な点は、寒さと雪にあるからです。この2つがあるからこそ北海道ならではのメリットデメリットが生まれるのです。
尋常でない寒さ
気温の移り変わりは上のリンクのグラフを参考にしてもらえばよいと思いますが、場所によってはもっと寒い場所も多いです。
こちらの移住支援の人の常とう文句として、
「家の中は暖かいので寒さは気にならない」
というものがあります。
これはある意味では正しいです。
それは、
「北海道の家は断熱性に優れていて、暖房をつけていれば家の中は暑いくらい」
というものです。
しかし、これには大きな落とし穴があります。
それは、断熱性に優れている家に住めて、尚且つ寒さを気にしないくらいの暖房を焚き続けた場合に限ります。
とてつもない暖房費
簡単に想像できると思いますが、最高気温が氷点下、最低気温がマイナス20℃を軽く超えるような場所では暖房費が本当にかかります。
なにせ寝ている間ですら、焚き続けるか、もしくは一定の温度になったらつくように設定しなければ凍えてしまうほどです。
特に、断熱性に優れていない家や、広い家に住んでいる場合などは、特に暖房費がかかります。
薪ストーブの場合は、火が消えてもその暖かさはある程度の時間残りますが、石油ストーブの場合は切ったその瞬間から部屋の中が冷えていきます。
なので、石油ストーブの場合は焚き続けなければなりませんが、そこには大きな問題があります。
それは灯油代です。
原油高による灯油代の跳ね上がり、コスト増は半端ではありません。
潤沢な資金があるならば気にしなくても良いかもしれませんが、なかなか難しいです。
特に北海道の田舎は賃金がとても安いので、その土地の会社に勤めていたりすると、家計に占める灯油代は半端ではありません。
具体的な灯油代ですが、狭い公営住宅でストーブ1台の場合、月に1万5千~2万円、中には一戸建ての家ですが、月に5万円という話もありました。
なので、家の広さ、ストーブの焚き方、性能、数、家の断熱性などによって大きく変動します。
そして、移住に携わっている人は、このことをあまり言いたがりません。
体調も悪くなる
灯油代を節約しようと、寒いのをなるべく我慢しようとする人がいます。
しかし、これはあまりお勧めしません。
実際に、北海道の移住暮らしにうんざりして内地に戻った友人の中に、
「冬の間ずっと体調が良くなかった」
という人がいます。
勿論、寒さだけが原因ではないかもしれませんが、その人は灯油代をなるべく節約して過ごしていたそうです。
当然ですが、人間寒いと内蔵の機能が弱まり、様々な病気の原因になります。
冷えは万病のもととも言うように、暖房代をケチるくらいなら、北海道への移住は止めた方が良いと私は忠告したいです。
空き家の注意点
そして暖房と同じくらい大事なのが、実は家の断熱です。
実はこれが暖房を焚く以上に、大切だったりします。
何故なら、いくら暖房で家を暖めても、寒い造りの家に住んでいた場合、暖まりが悪かったり、必要以上に暖房費がかかってしまうからです。
市や町が作った公営住宅で、比較的新しいものならばそこまで断熱の心配はないかもしれません。
しかし、古い公営住宅、もしくは古い空き家はかなり注意が必要です。
なので、古い空き家については、専門家の意見を聞いてから、購入することをオススメします。
DIYが流行っている為、格安な空き家を購入し、自分で手直しするなどして、重要なところだけ業者に頼めば何とかなるだろうと思っている人が移住者には一定数います。
しかし、実際はなかなか難しいです。
大工経験があったり、そういったことにがっつり取り組む時間があるならばともかく、仕事をしながらや、住みながら直すのは至難の業です。
後は、手直し程度で何とかなるものならばともかく、基礎部分などの重要な箇所に問題があるなど、購入をオススメできない物件もかなり多いです。
そして、先ほどから述べているように、こと断熱に関してはかなりの注意が必要です。
中には、崩れそうな家に住んでいながら、極寒や豪雪に耐えて何十年も住んでいる人もいます。
しかし、便利な現代、しかも温暖な地域からやってきた人が、同じような住宅で、同じように耐えられるかどうかは、また別の話です。
空き家を買う際は、専門家からアドバイスを仰ぎ、こういった点を十二分に検討することをオススメします。
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、誰も言わない北海道移住の不都合な真実その2(寒さ・空き家編)をお届けしました。
このシリーズまだまだ続きます。
北海道、もしくは田舎(特に寒い地域)へ移住をしようとしている人に、少しでも参考になればと思っています。